- update更新日:2019.03.13 folder未分類
あなたは貧血ですか?
血液検査で正常値だから問題ない、と思っていませんか?
じつは、体内の鉄には機能鉄と貯蔵鉄という2種類の鉄があります。
機能鉄は70%が赤血球のヘモグロビンの中や筋肉中に存在し、酸素の運搬をしています。
通常の血液検査でみているのは、機能鉄のことです。
もう一つの貯蔵鉄は肝臓などに蓄えられ、機能鉄が不足した時のために待機している鉄です。
こちらは通常の血液検査ではみないので、足りているか不足しているか分かり難い鉄です。
貧血というのは機能鉄が不足しただけでは起こらず、貯蔵鉄が無くなって初めて貧血症状が出てきます。
先にも述べたように、通常の血液検査では機能鉄の値しかみないので、体に鉄が不足していても分かりにくく、血液検査が正常値だからと安心はできないのです。
妊娠中は胎児の成長のため鉄分がとても必要なので、妊娠を希望する方は、貯蔵鉄が不足しないよう普段からしっかり鉄分を補給しましょう。
貯蔵鉄を血液検査で知るには、「フェリチン値」を測る必要があります。
通常の健康診断には無い項目です。
それでは、「鉄」は体の中で一体どんな働きをしているのか見ていきましょう。
①酸素の運搬に関わっています。ヘモグロビンというたんぱく質の成分です。
ヘモグロビンは鉄とたんぱく質からできています。機能鉄が不足すると赤血球が不足し、体の臓器や組織に酸素を十分送ることができません。また老廃物を体外に排出しにくくなります。
②筋肉を動かす時のエネルギー源となるATPの合成に重要な働きを負っています。
③抗酸化酵素の構成要素となって活性酸素の消去に関わっている。
④神経伝達物質の生産に関わっている。
などが挙げられます。
貧血になると、体がだるい、疲れがひどい、スタミナがない、セックスが弱くなった、顔のシミがひどいといった症状に出ます。
全身の栄養状態が悪くなり、皮膚や内臓、消化力が弱まり、活力なく、老化を早めることにもなります。
そこで鉄分の上手な摂り方をご案内しましょう。
□鉄は吸収率が約8%前後と極めて低いため、欠乏しやすいミネラルです。
□吸収率を高めるために、ビタミンCを一緒に摂取することをお勧めします。
□鉄分だけでなく、たんぱく質不足も貧血を引き起こします。
□ビタミンB12や葉酸も赤血球を作るのに関わっています。
そして、栄養素としての鉄にも2種類あるのです。
1、「ヘム鉄」と言って、赤身の肉や魚など動物性食品に含まれています。
2、「非ヘム鉄」で、海藻、野菜、大豆などの植物性食品に含まれています。
ヘム鉄の方が吸収率は高く、非ヘム鉄は食物繊維により吸収が妨げられてしまいますが、ヘム鉄と非ヘム鉄を一緒に摂ったり、ビタミンCと合わせることで吸収率は高まります。
鉄分が多い食材
のり、カレー粉、抹茶、干しひじき、豚レバー、まいわし、鶏レバー、
牡蠣、切り干し大根、かつお、はまぐり、牛肉、牛レバー、小松菜、
大豆、ほうれん草、そら豆、ナッツなどです。
レバーは効率良く鉄を摂取できますが、摂りすぎには注意しましょう。
赤血球の寿命は120日です。
□貧血改善も120日かかると考えましょう。
□鉄分だけでなく、タンパク質も必要です。
□動物性食品の他に、豆や穀類、ナッツなどもタンパク質が豊富です。
□赤血球の材料となるビタミンB12、葉酸の摂取も大事ですね。
それ以外でも必要な栄養をはたくさんありますが、食事は美味しく、バランスよく食べるようにしましょう!