あなたは、体外受精に抵抗がありますか?

 

体外受精は自然ではないので、抵抗があるという方もいらっしゃいます。

なので、なかなか妊娠しない状況にも関わらず、治療はタイミングと人工受精までになってしまいます。

人工授精はタイミングと内容がさほど変わらないのですが、これを1年以上続けている場合もあるのです。

同じことの繰り返しになってしまいますし、卵子と精子が出会っていない可能性が少しでもある場合、治療自体が非科学的な動作の連続になりかねないので、気を揉んでしまうことがあるのです。

 

ちなみに、不妊症の検査を全部やっても問題がないという方が多くて、不妊症の方の7割は、原因不明性の不妊症に分類されています。

つまり、フーナーテストと卵管造影がオッケーだから、精子と卵子は出会えるはずという論拠では、実際は説得力がないのです。

IMG_1685.jpgそこで、体外受精で生まれた赤ちゃんを、当院でもたくさん見ていますよとお話をすると、その次の世代や2世代、3世代先では解らないし、データはまだないとおっしゃったりします。

ただ、それを言うなら自然妊娠でも、年齢が若くても、常にそのリスクは誰にでも存在しますし、35歳を過ぎて不妊症の治療をしている時点で、人生でのリスク管理がなかったことが、ご自身の言葉と相反してしまい、自己矛盾になってしまいます。

この時点で赤ちゃんを得ようとする陰り、避けては通れない問題と言わざるを得ないでしょう。

どうしても先天性の異常が心配な場合は、妊娠後も検査がありますので、その際にいくつかの選択肢はあるでしょうし、その際の選択を誰も責めることはできないと思います。まずは、妊娠の反応が全くない現時点でその事を恐れて、問題解決のための行動に二の足を踏んでいても、始まらないのではないでしょうか。

そして、体外で受精する生物としては鮭などの産卵が有名ですね。

自然界にこのタイプの生殖を行う種はいますし、DNA/生命の進化からいうと、人類も魚類も過去にはつながりを持っています。これをもってして不自然だとは、実は言えないのです。

ここまでいろいろと問題点を洗い出しながら、体外受精に抵抗がある方の論説を観て来ると、体外受精に対する抵抗という言葉の裏に、染色体異常などが起こることが、自分に及ぼす影響や、メンタル面でのリスクに対する、精神的な恐怖感が、大きく影を落としているように感じます。

 

そのほかの理由がある場合もあるでしょうし、一括りにはできないこともありますが、遺伝子が持っているメッセージを後世に伝えようとする事が、人の一生を動かす大きな原動力になっているのが現実なのです。

理由は如何にせよ、自分を生み育ててくれた両親や、それよりもっと以前の祖先たちの、言葉なきメッセージを感じていただけるなら、本当に嬉しいなと思うのです。

過去を振り返れば、災害や、戦乱や、飢饉や、病気、もっと振り返れば、祖先がまだ動物や、それこそ単細胞生物だった時から、命からがら逃げながら、戦いながら、耐えながら、命に代えて守って来てくれたもの。

現代のあなたの代まで、命というDNAを繋いでくれたこと。その血と、涙と、勇気と愛のこと。その命の絆の結晶が、あなただという事実。ちょっとだけイメージして思い出して頂けたら、きっとだれかの魂がどこかで喜んでくれるのではと、まあそんな事を思うのです。