ストレスがあると、不妊治療はうまくいかない?

 

不妊治療をやっていて、仕事がストレスなので辞めましたとか、病院が混んでいて待ち時間が長いし、工場のようでいや。体外受精を続けているけど、採卵、移植の繰り返しで、治療の効果が感じられない。もうストレスで止めたい。こんな声をよく聞きます。

さてここで初歩的な質問ですが、ストレスがあると不妊治療は本当にうまくいかないのでしょうか?

逆にいえば、ストレスがなくなれば、赤ちゃんに恵まれるのでしょうか?あなたはどう思いますか。

ストレスという言葉。最近よく聞きますし、病院でもこの病気になった原因の一つにストレスが考えられます。ストレスからくる自律神経の乱れから免疫系が弱り、細胞の癌化を抑制できなくなったのではないでしょうか。こんな使われ方をするのではないでしょうか。

何か困った問題は、すべてこのストレスという言葉一つで問題の根っこはハッキリ!解決。ストレスはいつも諸悪の根源です。

でも、それで本当に全てが解決したのでしょうか。本当の原因が、その奥に隠されていませんか?

物事にはいろいろな側面があるように、一方から見ているだけではその本質は理解できないものだと思うのです。

ストレスをそうして改めて覗いて見てみると、マイナスの面だけではなく、プラスの側面もあることに気がつきませんか。

そう、ストレスに潰される人とは逆に、そのストレスを超える人もいますよね。つまり、ストレスとは、何か問題の分岐点になる際の、ポイントと捉えることができます。

さて、ここで一度ストレスという言葉が、どんな意味を持っているのか辞書で調べてみましょう。

ストレス [2] 【stress】


精神緊張・心労・苦痛・寒冷・感染などごく普通にみられる刺激(ストレッサー)が原因で引き起こされる生体機能の変化。一般には,精神的・肉体的に負担となる刺激や状況をいう。 「 -を解消する」

強弱アクセントで,強めの部分。強勢。

物体に加えられる圧力。

外的圧力に対する弾性体内部の反発力。

三省堂 大辞林

 

①刺激(ストレッサー)が原因で引き起こされる生体機能の変化とは、イライラ、怒り、悲しみ、逃避したい感情などによって体や心に影響が出ることのようですね。圧力。

そしてその圧力に対する弾性体内部の反発。これは面白いことが書いてありますね。

刺激(ストレッサー)が原因とありますが、例えば仕事がストレスだとしたら、不妊治療を始める前はストレスではなかったのでしょうか?不妊治療がストレスだというなら解りますが。

好きな仕事をしていて、不妊治療のために会社を遅出にしたり、休みにするために、細かく上司に申請しなければいけない。それは心苦しいし、半休にしたのに会社に遅れて到着するのも確かに、気持ちよくありませんね。

さらに周りのスタッフも、最近〇〇さん、遅刻や休みが異常に多いけど、どうしたのだろう?なんて、内心思いますよね。

仕事をする時間が減るわけですから、その分の仕事を、他のスタッフにやってもらう必要があるかもしれないし、仕事の遅れを取り戻すために、その他の休みに仕事をしなければならない場合もあるでしょう。

そのほかに家庭の主婦でもあることを考えると、丹那さんとの関係でも、イライラが増えて喧嘩したり、自分ばかり病院に行ったり、採卵、移植したりと負担が多い不公平感もあるでしょう。治療は痛いこともあるし、病院は待ち時間がやたらと長く、結果が悪くてもお金は出て行く。

仕事と治療を掛け持ちすることから、疲れてミスが増えるかも知れませんし、治療がうまくいかないと気分的にも滅入ります。そんなことを続けていると、ふと仕事をやめたら、精神的にも時間的にも楽になって、卵の質が上がってくれないか?なんて考えることでしょう。

 

仕事が好きな人でも、治療が加わることが、刺激(ストレッサー)として体や心の変調を引き起こすことにつながるのですね。そんな目に見えない力をマイナスの圧力と感じるのだと思います。

4番目に書いてある、外的圧力に対する弾性体内部の反発力。これは何でしょうか?

外からストレス(刺激)という圧力がかかると、それに対応して弾力的な反発力が起こると書いてありますね。やっぱり辞典というのは目の付け所が違いますね。大切なことを見逃していないようです。

ここが大きなポイントです。外から大きなストレス刺激が加わったと時に、それが体や心の変調となって現れてしまう。それそのものがストレスですよと言うと同時に

その後に弾力的に、心や体の内部から起こる反発力が、プラスにもマイナスにも起こることを示唆しているのですね。

そこが、その後の結果を分ける分岐点になり得る。そんなことを想起させます。

マイナスの反発力とは、仕事や治療を辞めたり、休んでしまい、治療自体も最終的には結果が出なかったというストーリーでしょう。

 

また逆に、プラスの反発力とは、仮に治療や仕事を休んでしまったとしても、あるいは仕事自体は辞めてしまったとしても、あるいは仕事も治療もやりきって、最終的には赤ちゃんを得ることに成功した。そんなストーリーになるのでしょう。

ストレスという意味の中に、プラスとマイナス両方に働く、起爆剤としての刺激という意味が隠れているのです。

つまり、ストレスをどう捉え、利用するか?そのマインドや行動の違いが、結果を作るということで、ストレスは悪いだけのものという概念の中には収まらないのです。

考えてみると、こういったことは全ての人の人生にも当てはまることですね。いつ世にもあって、誰にもその時々の判断と行動によって、良いものにも悪いものにもなる。

であれば、ストレスという刺激を、マイナスのインパクトからプラスのパワーに変える、体内の弾力性の発見と発動に使えないでしょうか。

それができれば、もっと多くの方がこの治療を成功に導くために、ストレスという、ちょっと扱いづらい、見たところマイナスのパワーを、プラスの味方に変えて、自分自身の可能性を広げる手段にできると思うのです。難しいけど、あらゆる人の人生のポイントに、なり得るのではないでしょうか。

あなたの人生にもストレスをうまく活用して、あなた自身の成長と可能性の、さらなる広がりに、生かしていただけたらと心から思うのです。

結果、ストレスがあると治療がうまくいかないのではなく、ストレスをプラスに生かせれば、治療の結果にも良いパワーを得られることもある。そういう風にストレスとは、上手にお付き合いをして頂きたいと思うのです。