移植の時だけの鍼灸では、ちょっと不足かも..

 

移植の後48時間以内に針をすると、着床率が上がるというエビデンスがドイツにあるようで、そのため当院へも着床を促す鍼灸の治療を受けたいというお電話をいただく事があります。

こういう鍼灸治療を一回プラスすると、体外受精の成功率が上がるならと思う気持ちも解らないでもないのですが、実際のところこれだけで赤ちゃんに恵まれる方は少数派ではないでしょうか。

質の良い卵を排卵させるだけの余裕がまだ卵巣にあるかどうかが1番の問題だからです。

採卵と移植を何度も繰り返しているのに、妊娠、出産に至らない方からすると、それだけであっという間に妊娠、出産できるほど、不妊治療が容易ではないということはお分かりでしょう。

転写ミスのない質の良い卵をいかに作り出すかというところで、治療の可否は決まってしまう事が多いのです。

もし、移植する胚の質が出産できるレベルのものであれば、着床のために子宮内の血流をよくしてあげれば、胎盤の形成やその後の成長を推し進めてくれるでしょう。

もし移植する胚の染色体のコピーに、すでに重大な間違いがある場合は、いくら子宮内の環境を整えても、胚へは何も景況を及ぼすことは出来ないのです。

子宮内の環境がよくなっても、採卵してしまった卵や胚に問題があるから成長が止まってしまう事が問題なのに、すでに採卵してしまった胚には、この時点で影響を与えることは不可能なのです。

 

採卵前の5ヶ月間に卵巣の中にあって、静かにDNAの転写を繰り返している減数分裂の後期に、いかに改善の機会を与えるかが、質の良い卵を作るための鍵になるのです。

この時期の卵巣、卵胞に良い影響を与えて、若いときのような卵をどうやったら作れるのか?そこに効く鍼灸など、治療法はないのか?そこを目標に行動を起こさないと、赤ちゃんが生まれるという事の根元にある、大きな問題に対応しないままの採卵の繰り返しになりかねません。その辺り、あなたは大丈夫でしょうか?